まだプラスチック製品などなかった時代。
生活する中で、こんなものがあると便利なんだけどなー
と思うものを、布と厚紙を使って作り始めたのが、カルトナージュの始まりでした。
小さなものを収納して片付けたり、飾ったりするための、箱のようなもの。
おそらくは、世界各地で、同じようなことは起きていたのだと思います。それが文明というものです。
ただ、フランス的な柄の布を使ったものが、ちょっと気が利いた感じだったのでしょう。当時の女性たちの間で流行して、カルトナージュという名の下に広がっていったのではないか。そんなふうに想像しています。
今では世界中の手仕事好きな女性たちに支持されて、日々、様々な作品が生み出されています。
その「作り方」も様々です。
絶対にこうしなければならないという「きまり」はありませんが、
美しく仕立てるための手法はある程度確立されてきているような気がします。
もちろん、ものすごく丁寧に時間をかけて作られる先生もいらっしゃれば、
びっくりするほど合理的な作り方をなさる先生もいます。
ほんとうに様々。
ただ、これはやっちゃいけないことよね。
とか、
これはこうしちゃぁダメよね。
という「タブー」のようなことは存在します。
今回は、あえて、そこに切り込んでみました。
シャビーな、使い古したような雰囲気を表現したくて、「あること」をやっています。
白い布を使っているのですが、くすんだグレーに見えるでしょう?
白い布を貼る場合には、通常、白いカルトンを使います。グレー台紙を使うと透けてくすんでしまうからです。淡い色の生地を使う場合もそうですね。
わたしは以前から、時々、それを逆手にとって、シャビーな雰囲気にしたいときには、グレー台紙に白生地、と決めています。
リネンの、それも薄い生地を使います。わざと透けてグレーがかって見えるようにするためです。
例えば、ずいぶん前の作品になりますが。
こちらの↑作品。白っぽく見えるところと、グレーぽく見えるところがありますよね。でも同じ白生地を使っています。
白生地にグレー台紙を使う方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、興味があったら試してみてくださいね。
薄い麻生地は、のり染みが出やすく、ちょっと扱いにくいです。
でもシャビー感を出すにはもってこい。そう思っています。
そして、タブーに挑戦していること。もう一つ。
はい、皆さんお気づきの通り、着色してあります。
エンボスをほどこしてから、さらに、陰影をつけています。布用の染料で。
これは一種の、「汚し」のテクニック。スクラップブッキングなどをなさる方はご存知かと。
シャビー感を出すために、わざといろんな技法を用いて古びた雰囲気をこしらえるのです。
は?
カルトナージュ作品に「汚し」のテク?
なに考えてんの?
と、大御所の先生方からお叱りを受けそうですが…(汗)
実験作。
ということで…
by belledelune
| 2022-12-24 10:40
| カルトナージュ



